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Posted by 諭吉セブン
 
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手紙
数カ月ぶりに会った友達の娘ちゃんの
Bちゃんが最近、元気がないことを知った。
「今、学校で一人でがんばっている」らしい。
多くを語らずに「一人でがんばっている」という言葉を
友達は母親として
どんな思いで口にしたのか
その言葉の深さを考えると
胸が締め付けられるように痛かった。
Bちゃんは私の携帯やカメラに笑顔でいたし
私の車に走って乗ってきて
いつも楽しそうにしていた。
仲間はずれにされているのか
クラスで馴染めなくなったのかは聞かなかった。
とにかく小さい女の子が集団の中で
“一人で”がんばっていることだけが
胸に響いた。
子供の問題だからと
母親である友達も先生も
今の所は見守っているしかないらしい。
ちょうどその前日
偶然、一冊の本を手に取った。

IMGP0844.jpg

近所の本屋の絵本コーナーは
スーパーの中にあるにしては充実している。
気になっていた絵本に
何度も出会ってびっくりしたことがある。
(読みたい雑誌や本はほとんと置いていないくせに)
暗い女の子の後姿のイラストが
一冊だけ飛び出して
その時、ちょこんと置いてあった。
作者が松谷みよ子だったので
迷わずページを捲った。

松谷みよ子さんの本は
子供の頃からたくさん読んだ。
大好きな『小さいモモちゃんシリーズ』や
表紙のイラストが今でも怖いけど
人が動物も自然も、
そして人を殺してしまうという
“公害”がテーマとなり
命の大切さなども描いた名作
『死の国からのバトン』
そして原爆を背景から描いた
『ふたりのイーダ』も忘れない。
感動したことと
こちらも表紙が怖かったのと
椅子が話すという設定が
今でも忘れられない本として残っている。

その日、私が手に取った絵本は
『わたしのいもうと』という
いじめがテーマのもので
道徳の教科書にも使われているらしい。
全編に漂う閉ざした心の暗さと重さを
私は受け止められないほど打ちのめされながら
夫を待たせていたので大慌てで
ページをめくった。
読み終わってどんより重たく落ち込み
この絵本に光を見つけることが出来なかったが
救いが一つあるとすれば
偕成社の〈絵本・平和のためにシリーズ〉に
この絵本が選ばれていることだった。
他の〈絵本・平和のために〉は
言葉の通り戦争の話だが
“人と違ったり差別から戦争は生まれる”という
解釈をされているらしく
松谷みよ子さん自身も最初は驚き
そして一人でも多くの人に
実話でもあるこの話を介して
問題提起できることを
喜んでおられたらしい。

IMGP0864.jpg

Bちゃんは一時間目から六時間目まで
小学校の長い授業の間にある
昼休みや休憩時間を
一人で過ごしているのだろうか。
楽しみな休み時間が
気が遠くなるほどの
長い長い時間になっているかも知れない。

思わず「手紙でも書くね~」と言ったら
「ありがとう、あの子喜ぶわ」と
友達は言ってくれた。
しかし、いったい何を書いたらいいのだろう。
急にお母さんの友達から手紙がきたら
Bちゃんは驚くだろう。
その“不自然さ”は怖いかも知れない。
そもそも小学校の何年で
どれくらい漢字を習うのかがわからない。
どこまで漢字で
どこまで平仮名で書けばいいのか。

私の話を書いたところで
面白くもないだろうし
Bちゃんは犬は苦手だけど
猫は好きらしいので
諭吉の変な顔の写真でも載せて
手紙を書いてみよう。
しかし本人的には必死で真面目にやったつもりが
出来上がったその手紙は
石田ゆりこ著『はなちゃんの夏休み』の
完全なパクリになった。
この本を好きで何度も読み過ぎたのだと
自分に言い訳をする。

これを読んでBちゃんはどう思うのかな。
手紙を書くのが大好きで
猫が大好きだから猫の手紙をくれたと
お母さんから説明してもらえばいいか。
内容の酷さは別として
Bちゃんのことを大切に思っている人間が
家族以外にもいるということが
形はどうあれ伝わればそれでいい。

IMGP0853.jpg

京都も三月に入って
急に暖かくなってきた。
毎日のように暗いニュースが続く日もあるけど
新学期が楽しみな子供や
明日を夢見て眠れる人達が
一人でも増えますように。






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